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韓国個展もうすぐです

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SINZOW展
2014. 9.1 –9.15

Tel.Fax. 02)738-2745

www.gallerydam.com

E-mail: gallerydam@naver.com

Gallery hours:
12:00noon~06:00pm

opening party:
2014. 9.2 6時から


個展がまた今年も韓国であります。

明後日、新潟空港から、飛び立ちます。(ひぃ~こわい。)

万代島美術館の高さんが批評を書いてくださいました。



しんぞうの絵画作品は、紙本墨画の作品はもちろんのことであるが、カンヴァスにアクリル絵の具で描いた作品も、彩度が低い。
絵の具の原色はほんのところどころにしか見られず、いくつかの色を大胆に混ぜた結果、灰色っぽい、人によっては「きたない」という感想を持たれるような色となって、それが独特のタッチと輪郭線をともなって画面に塗りたくられている。
しんぞうが生まれ育ったのは京浜工業地帯。工場がひしめく灰色の景色の中で暮らしていたため、それがむしろしっくり来るのだという。
数年前に新潟に来て新潟の大自然に触れてから、やっと色彩が少し怖くなくなったとか。もちろん、眼を愉しませる色彩のハーモニーを絵画というものに求める観者もあろうが、しんぞうはそれを目指してはいない。それにしても、自分が用いる「色彩」に対してここまで真摯に向き合う作家も稀有である。

しんぞうの近作には紙本墨画の作品が多いが、これは韓国の画廊で個展を開くようになって、韓国人から韓紙に墨で描いてみることを勧められたことに端を発するようだ。
しんぞうは当初は書をやっていたけれども、油彩をやるようになってからは「書」の感覚を封印していたのだが、改めて最近またやり始めたとのこと。
頭の中に出来上がったイメージを一気呵成に吐き出すメディアとして、紙本墨画は確かに適当なメディアなのだろう。
しかし、一気呵成に描く墨画といっても、それは決して文人士大夫が理想の境地を戯れに描くそれではない。ここに描かれているのは、「理想」ではなく、ある種の「現実」である。

みずからの頭の中に出来上がったイメージとはいえ、表現者であるしんぞうは、以前次のように語っていた。「私は自分の心に思い浮かんでくるイメージは、もはや個人のものではないと考えている。
同じ時代に生きている人たちの心の中にわき出てくるイメージはきっと大差なく、それゆえそれを具現化することはただの時代の代弁者としての役割を担っている」。
たった今、「頭の中に出来上がったイメージ」と述べたが、しんぞうの場合、「頭の中に」ではないのだ。
「頭の中」ではなく、そう、「心に」浮かんだイメージなのだ。
しんぞうの作品を見ていると、身体感覚的な「痛さ」をしばしば感じる。
日頃生活する中で、さまざまな悲痛な社会のニュースに「心を」痛めて、そしてそれがイメージとして「心の」中で画像に翻訳されていくのであろう。
原発問題や国際情勢をめぐる今後の国の行く末、あるいは、社会から疎外された若者の孤独感。
そんな感じの、日々流れていくリアルタイムの現実を真摯に受け止めている作家なのだ。
もちろん、散文的で直接的な表現ではないゆえに、しんぞうのイメージはことさら深く「心に」突き刺さる。
しんぞうの絵画は、現代日本社会を生きる者の、日々の生活における良心的かつ真摯な「心の」反応の、きわめて説得力のある具現化なのである。


高晟埈(新潟県立万代島美術館 主任学芸員)
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by sinzow | 2014-08-29 23:35 | 展示・イベントのお知らせ