2007年 09月 16日 ( 1 )

雨宮処凛のオールニートニッポンSUPER!

昨日は新宿ロフトプラスワンという場所にイベントを見に行った。

その前に新宿に気になるギャラリーが一軒あったので見に行った。
とても良い箱で、床や壁の色、照明のやわらかさも気に入った。
今年中に展示をもう一度したいと思っていて、今、物色中。
でも最近とんとアートがわからなくなってきた。
新しい衝撃を受ける事がほとんど無く、
どこかで見たようなものの繰り返しで、
新鮮味に欠ける。

私は今、会社員として働いていて、アートどっぷりの世界と、一歩離れたところに来てる。
そうすると、見え方が昔と全然違う。
前は作品の前でこの人が何を伝えようとしているのか悩み、考え、探し、
どうにか何かを持ち帰ろうという気が強くあったのだけれども、今はそんな風に努力はしない。
やはり、難解なものである必要がないのだ、と私は思う。アートが。

その人が何を言いたいか、何を言ってるのかこちらが努力しないと伝わらないものが多すぎる。

お笑い芸人のカツゼツが悪く、こっちが必死で聞き取らないと何を言ってるのかわからない、
そんなんと一緒だ。お笑い業界だったらすぐに干されてしまう。

・・・・そういうわけで、現代美術がつまらないと言われるのだと思うし、動員力が無いのもその所以だと思う。


ヨーロッパやアメリカの価値観はまた違うのだろうから、受け入れられるんだと思うけど、やっぱり日本人には馴染まない習慣なのだ。



その後、雨宮処凛さんのイベントに行く。
こちらは労働問題やニート、ネット難民、引きこもり支援などがテーマで、
簡潔に話が進む。

パネリストは皆何らかの形で労働問題に関わっている方で、
法律の面からサポートする方(アルバイトや派遣社員にも労災が適用する、しかしそれを知る人が少なく、企業に搾取される、という実態)
九州小倉の餓死問題(生活保護を受けられる立場にある人がそれを受給できず、餓死した事件)で、北九州市を刑事告発した方、など
今の格差社会のリアルについての論議が概ねで、とても勉強になる。

企業や行政に問題があるのだ、という話になるのは当然だが、
その中で一人、月乃光司さんだけが、逆側からの意見を言っていた。
彼は元アルコール依存症で対人恐怖症やリストカットなども経験し、
今は正社員として働けるようになった人です。
曰く、ニートや引きこもりの人に今、この格差社会の問題をインターネットラジオ越しに訴え、
「あなたが悪いのではない、社会が悪いのです」
と言い切ってしまうと、ある意味それは危険なメッセージにとらえられてしまうのではないか、と。
そして労働問題のことなど、彼らには面白くないんではないかと。

確かに何年もニートで、家から出れなくて、引きこもり支援のこのラジオ番組を聴いていたとしたら、ただ一人の人間と会話する事もママならないのに、労働問題?立ち上がろう!といわれても、まったくピンとこないだろう。
もしかしたら、そのような活動にすら行く事が出来ない自分(外に出るのが怖い方など)
を逆に攻めるかもしれない。

またはある程度回復している人だったら、
そうだ、社会が全て悪いのだ!
と思い、自らの中にある問題からも眼をそむけ、
へんに開き直られるとそれも良くない。

では、社会に全く問題が無いかというと、そういうわけではなく、
(例えば親の人格を形成するにあたって、社会からの圧力というものは大きく影響する)、
話が極論に向かいすぎるというのが一番危険なのである。

同じ考えを持った人たちが集まって話をすると、それが強固な信念になり、エスカレートする場合がある。
そういう意味で、月乃さんの逆側からのアプローチは、もう一度真ん中に戻って考え直そうというきっかけとなり、議論が深まり良かったのではないか。

そして雨宮処凛さんが全員の意見を上手に引き出し、一人ひとりの言葉をしっかり聴いて、考えを深めていこうという姿がどっしりしていて好感を持った。


熱い人たちでした。
この情熱が世の中を動かすんだな。
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by sinzow | 2007-09-16 00:04 | 日記